From: 的場つよし
つよしです。
「ニーズ(必要性)を聞き出せ」
商談のヒアリングでは、その目的は、それを聞き出すことだと言っても過言ではありません。
ただ、話し相手が、必ずしも明確なニーズを持っているわけではありません。
というか、本人でさえそれを明確にわかっていないことさえあるのです。
例えば、PCを購入したことがある方がいらっしゃると思います。
思い出してください。
販売員さんに、「どのような商品をお探しですか?」
と聞かれて、はっきりと言えなかった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
人は、自分のしたいことでさえ、「それはなぜ?」を明確にはわかっていないことも多いのです。
なら、営業がしなければならないことは、なんなのでしょうか?
それは、本人がしたいことをはっきりと見せてあげることなのかもしれません。
簡単な事例でご紹介しましょう。
「今日の晩御飯は、何を食べますか?」と突然聞かれたら、すぐに答えられる人は、どちらかと言えば少ないのではないでしょうか?
自分のことで、今日の夜のことなのに、明確になっている人は案外少ないのです。
「決めてください」とお願いしても、なかなか即決できないのではないでしょうか?
自分のたった8時間くらい先のことでさえ、分からないのがある意味、人というものなのです。
だから、ニーズを探しても、みんなが持っているわけではないのが現実なのです。
しかし、ならどうすれば、いいのでしょうか?
簡単に言うと、欲しくなるような未来を提案してあげればいいのです。
先ほどの晩御飯の例で言えば、食べたくなるような、提案をしてあげればいいのです。
営業なら、お客様のお仕事で自社の商品・サービスがどのようにお役立ちできるかを提案できればいいのです。
もはや、ここまで来ると、ニーズを「探す」というより「作る」と言えばわかりやすいかもしれませんね。
ただし、闇雲に作ってもお客様に響く確率は低いと言えるでしょう。
大筋は、お客様に寄り添い、その延長線上でのご提案がいいと思います。
そのために役立つ質問スキルがあります。
今日の晩御飯を決めるプロセスを、営業としてみてみましよう。
営業:「今日の晩御飯は、何をお考えですか?」
お客様:「何にしようかな、決めてないね・・・」
営業:「何か食べたいものはないんですか?」
お客様:「特にこれといってないね」
営業:「そうなんですね。では、朝ごはんはなんでしたか?」
お客様:「トーストとコーヒーです」
営業:「では、お昼は何を食べられましたか?」
お客様:「牛丼です」
営業:「いいですね、朝トースト、昼牛丼なら、夜は、何が食べたい気分ですか?」
お客さま:「トースト、牛丼・・・パスタなんかもいいかも」
営業:「なるほど、パスタ、食べたくなってきました。僕も今日はパスタにします」
このように相手に寄り添いながら、相手の「したい」を引き出すスタイルを意識してみてください。
この会話の中に、秘訣があります。
さてそれは、なんでしょうか?
さぁ、あなたは、お客さまの「したい」を、引き出せていますか?